社会・経済ニュースバックナンバー

2024年04月23日号

2024年世界成長率、上方修正の3.2%
国際通貨基金(IMF)が公表した2024年の世界全体の実質成長率は3.2%とする見通しであることが分かった。今年1月時点から0.1ポイント上方修正した背景には、米国の底堅い経済動向やインドなどの新興国の成長を挙げた。IMFでは「世界経済は依然として堅調」と指摘しながらも、下振れリスクとして「イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘、ロシアによるウクライナ侵攻に伴う輸送費用やエネルギー価格の上昇」を挙げている。

3月訪日外国人、史上初の300万人超え
日本政府観光局の発表によると、2024年3月の訪日外国人は308万1600人に上ることが明らかになった。単月としては、300万人を突破したのは史上初となる。前年同月比約1.7倍となったが、背景には春の桜シーズンによる訪日需要の高まりに加え、今年はイースター休暇が3月下旬から始まったことから、訪日需要を押し上げたとみられる。国・地域別にみると、韓国の約67万人がトップで、台湾(約48万人)、中国(約45万人)、米国(約29万人)が続いた。

貿易収支、3年連続赤字も赤字幅は縮小
財務省は2023年度貿易統計で貿易収支は5兆8919億円の赤字だったと発表した。年度ベースで3年連続の赤字となった。しかし、輸出は自動車の伸びが堅調なことを背景に1979年以降で過去最大の102兆8983億円となったことに加え、資源高の緩和もあり、赤字幅は前年度の22兆579億円から大幅に縮減している。先行きについては中東情勢の緊迫化によって原油価格が上昇する懸念があることに加え、外国為替市場での進む円安の中で輸入額が膨らみかねないこともあり、貿易赤字が拡大しかねないとの懸念が根強い。

温室効果ガス排出は過去最少に
環境省は2022年度に国内で排出された温室効果ガス量は前年度比2.5%減少し、過去最少となったと発表した。2022年度に排出された二酸化炭素などの温室効果ガスの量は約11億3500万トンとなり、排出量の算定を始めた1990年度以降で最も少ない量となっている。政府は国内での温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比43%削減する目標を掲げているが、2022年度時点での削減は22.9%にとどまっている。

30年間で744自治体が消滅可能性
民間組織「人口戦略会議」がまとめた報告書によると、2020~50年の30年間で、子ども産む中心世代の20~39歳の女性が半数以下となる自治体は「消滅可能性」があるとしたうえで、744自治体が該当すると指摘した。同会議では「外国人住民の増加で、少子化自体には歯止めがかかっていない」とみている。2014年に民間組織「日本創生会議」が報告書で896自治体が減少すると公表していたが、今回の人口戦略会議は152自治体少ない全体の40%超の744自治体が消滅するとしている。

首都圏マンションの平均価格、最高値
不動産経済研究所は2023年度の首都圏(1都3県)の新築マンション1戸当たりの平均価格は過去最高値の7566万円になったと発表した。前年度比9.5%の上昇で、3年連続で過去最高を更新した。また、東京23区だけでみると、5.7%上昇の1億464万円となり、初めて1億円を突破した。首都圏では東京都心などで高級物件の売り出しが相次いだことや工事費の上昇を背景に価格を押し上げた。全国的に地価が上昇傾向にあり、地方都市でもマンション価格の値上りが及んできている。

全国消費者物価指数、3年連続の上昇
総務省は2023年度平均の全国消費者物価指数は前年度比2.8%上昇の105.9となったと発表した。3年連続の上昇で、原材料価格の高騰を受け、食料品や日用品の値上げが響いたことが挙げられている。生鮮食品とエネルギーを除いた消費者物価指数は3.9%上昇し、1981年度の4.0%上昇以来、42年ぶりの大きな伸びとなった。3月の生鮮食品を除く全国の消費者物価指数は前年同月比2.6%上昇の106.8となり、伸び率は2月の2.8%から2か月ぶりに縮小している。

1日ネット利用時間、高校生は6時間超
こども家庭調査庁の2023年度調査によると、1日当たりのインターネット利用時間(平日)は高校生が6時間14分、中学生が4時間42分、小学生(10歳以上)が3時間46分に及ぶことが分かった。インターネット利用の目的はほぼ全ての年齢で動画視聴が90%超と最多で、音楽、ゲーム、検索も上位を占めている。10歳以上の児童・生徒の保護者でスマホの利用を制限していると答えたのは83.4%で、具体的には不適切サイトへの接続を防ぐ「フィルタリング」(44.2%)が最多だった。

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