社会・経済ニュースバックナンバー

2021年10月05日号

日銀、企業短観で5四半期連続の改善
日銀は9月の企業短期経済観測調査(短観)で業況判断指数〈DI〉が大企業製造業で前回調査(6月)から4ポイント上昇のプラス18だったと発表した。5四半期連続で改善した背景には、海外での経済回復による需要が拡大し、輸出や生産が伸びたことが挙げられている。ただ、2か月後の先行きに関しては、コロナ感染状況での不透明感が強いことなどから、4ポイント下落のプラス14を見込んでいる。

東北・秋田新幹線を初めて減便へ
JR東日本の発表によると、11月8日から新型コロナウイルスの影響で乗客が減少していることを理由に、東北新幹線・秋田新幹線の定期列車を減便することが明らかになった。新幹線の定期列車を減便するのは初めてとなる。JR東日本では「利用状況をみて減便を取りやめる時期を決定する」としている。減便は1日当たりで計7本になる。同社によると、両新幹線の今年1~8月までの乗車率は新型コロナウイルス感染拡大前の同時期比で3~4割程度にまで落ち込んでいた。

民間給与は2年連続で減少に
国税庁は民間企業で働く人が2020年の1年間に得た平均給与は433万1000円だったと発表した。民間給与実態統計調査によるもので、前年比0.8%減で2年連続での減少となった。新型コロナウイルス感染拡大で経済活動が収縮した影響によるもので、宿泊業をはじめ幅広い業種で給与が減ったことを浮き彫りにしている。平均ボーナス額は前年比8.1%減の64万6000円で、20009年のリーマン・ショックが響いた20009年の同13.2%減に次ぐ下落率となった。

4割超の私大で定員を割り込む
日本私立学校振興・共済事業団の2021年度調査で、今春入学者が定員割れをした四年制の私立大学は全体の46.4%にあたる277校だったことが分かった。一方、入学者が前年度より増えた私立大は93校あった。前年度まで4年連続での減少となっていたが、今年度は15.4ポイントの増加に転じている。ただ、私立大学の定員全体に占める入学者の割合を示す定員充足率は2.8ポイント減の99.8%となり、調査開始の1999年以降で初めて100%を割り込んだ。

中国の原子力発電量、仏を抜き世界2位
世界原子力産業現状報告2021年版によると、2020年の中国の原子力発電量は前年比4.4%増加の3450億キロワット時となったことが明らかになった。中国の原子力発電量はフランスを抜き、米国に次いで世界第2位となった。2020年の世界全体の原子力発電量は2兆5530億キロワット時で前年比約4%減となっている。世界全体での原子力発電の比率は約10%で、ピークだった1996年の17.5%から大幅に依存度を下げている。

新500円硬貨、11月1日に2億枚発行
財務省の発表によると、新500円硬貨を11月1日に発行することが明らかになった。2021年度は2億枚の発行を予定しており、発行当初は新硬貨を手にする機会は少ないものと見込まれている。現在、現行の500円硬貨は約50億枚流通しているとされ、新硬貨発行後も通常通り利用できる。新硬貨には、偽造防止対策として、2色を組み合わせて製造され、硬貨の内側に小さい字で「500YEN」「JAPAN」と記してある。

今冬の原油、1バレル=100ドル超の懸念
米バンク・オブ・アメリカ(BofA)の指摘によると、世界的なエネルギー不足が響き、今冬に原油価格が1バレル=100ドルを突破しかねないことが明らかになった。天然ガス価格は原油換算で1バレル当たり約190ドルに達する水準にあり、デーィゼル油への需要の高まりで原油価格も押し上げられかねないとBofAは分析している。原油価格が高騰に向かうことになれば、経済危機を起こしかねないとみていて、「世界中で新たにインフレ圧力が高まる事態になりかねない」と指摘している。

有給休暇でやりたいことの首位は「旅行」
求人情報サイト運営会社のビズヒッツが働く男女を対象に、「有給休暇が取れたら、したいこと」を尋ねたところ、1位は「旅行」だったことが分かった。2位に「ダラダラ過ごす」、3位に「掃除・模様替え」が続いた。また、「可能であれば、有給休暇は連続何日取りたいか」を尋ねたところ、最多は「5日」で、「3日」、「7日」、「4日」の順で続いた。最多の「5日」は前後の土日を加えることで9日連続の休暇が取れるとする回答者の意向があるものと思われる。

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