社会・経済ニュースバックナンバー

2019年07月02日号

日本のブランド力は世界最高に
英国のフューチャーブランド社がGDPの上位75カ国・地域を対象に行なった「フューチャーブランド・カントリー指数」ランキング調査によると、日本のブランド力は世界1位となった。同社は日本に関して、高い技術やイノベーションを背景にした製品・サービスよりも、無駄を排除したシンプルさなどを体現した独特の文化こそが日本の最も偉大な輸出品だと称賛した。世界順位では、首位の日本に続き、ノルウェー、スイス、スウェーデンが選ばれた。

外国人労働者等の9割が生活支援を望む
総務省行政評価局が日本の企業や大学で働く外国人と留学生を対象にした調査で、90.4%の人が「生活環境改善に公的支援が必要」と答えていることが分かった。必要な具体的な支援(複数回答)では、「外国人が借りられる住居の拡大や情報提供」が最多の63.7%で、「英語や母国語でも通える病院の拡大や情報提供」(44.0%)、「日本と母国の年金の接続」(43.7%)が続いた。4月に改正入管難民法が施行され、外国人の就労拡大が確実視され、外国人への公的支援策を講ずることは必至である。

日本がIWC脱退、31年ぶりに捕鯨再開
日本は国際捕鯨委員会(IWC)を6月30日に脱退し、7月1日から31年ぶりに領海と排他的経済水域(EEZ)で商業捕鯨を再開することとした。ニタリクジラ、ミンククジラ、イワシクジラの3種が対象で、下関、釧路、石巻などから捕鯨船が出港し、商業捕鯨を再開するとしている。反捕鯨国である英国のメディアは、日本のIWC脱退に関して、「不名誉な決定である」と日本政府の対応を非難する論評を展開するとともに、ロンドンでは抗議デモも展開された。

国民年金保険料納付率、7年連続で上昇
厚生労働省の発表によると、2018年度の国民年金保険料の納付率が68.1%だったことが分かった。前年度を1.8ポイント増加し、過去最低だった2011年度の58.6%から7年連続で上昇している。督促の強化、コンビニでの支払いやクレジットカードでの納付利用が増えたことで納付率控除の背景にあるとみられている。ただ、低所得などで納付を全額免除・猶予されている人は約574万人に上り、実質的な納付率は40.7%で、将来、無年金や低年金給付により、生活保護費支給が増大する懸念がある。

国税収入、28年ぶりに過去最高を更新
2018年度の国税収入が約60兆4千億円に達することが明らかになった。これまで最高だった1990年度(約60兆1千億円)を更新する見通しで、7月上旬に財務省が確定税収を公表するとしている。過去最高を更新した背景には、企業業績が好調だったことに加え、賃上げや配当金が増えたことで所得税収を押し上げる結果となった。税収は2009年度にリーマン・ショックによる影響で最も少ない約38兆7千億円となり、2017年度には58兆7874億円と、累年、税収増が続いている。

子ども食堂、1.6倍増の3718カ所に
NPO法人「全国子ども食堂支援センター・むすびえ」と「全国のこども食堂地域ネットワーク」が行った調査によると、子供に無料または低額で食事を提供する「子ども食堂」は全国で3718カ所に上ることが分かった。前年比で1.6倍に増えているが、小学校数に対する食堂数の割合(充足率)でみると、全国平均は17.3%だった。充足率を都道府県別に見た場合、最高は沖縄(60.5%)で、最低は秋田(5.5%)と地域差がみられた。

パワハラ相談件数、過去最多の8万件超
厚生労働省の公表によると、2018年度に職場の問題を巡って全国の地方労働破局に寄せられた相談件数は26万6535件に上ることが明らかになった。このうち、パワハラなどの「いじめ・嫌がらせ」に関する相談件数は前年度比14.9%増の8万2797件に上り、内容別で最多を占めた。同省では「社会的な関心の高まりとともに、労働者が気づいて相談する件数が増加している」とみている。10年前最多だった「解雇」に関する相談は9年連続で減ってきている。

ペットの年間飼育費、犬は48万円
ペット保険のアニコム損害保険が契約者を対象に、飼育費用を調査したところ、昨年の年平均額は、犬が約48万420円、猫が約23万1450円だったことが分かった。犬の費用で最も増えたのは、猛暑の影響もあり、光熱費が32.2%増の2万8733円で、交通費(29.9%増の4万2060円)、しつけ・トレーニング料(18.0%増の5万3928円)が続いた。また、猫の費用項目でも交通費が倍増しており、同社では「ペットと一緒に外出を楽しむ傾向にある」とみている。

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