2019年05月28日号
内閣府が発表した2019年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値によると、実質で前期比0.5%増となり、2四半期連続でのプラス成長だった。年率換算にすると2.1%増となり、経済再生担当相は「内需の増加は崩れていない」との談話を発表した。しかし、設備投資が前期比0.3%減、個人消費が0.1%減といずれも減少に転じたのに加え、中国経済の低迷により輸出も2.4%減となっており、GDPはプラスとなったものの実勢には弱さがあるとのエコノミストの指摘も出ている。
財務省が財政制度等審議会に地方財政の改革案で提示した試算によると、地方自治体の一般職員数は今後の人口縮小ペースに対応して2025年には約3万人削減することが可能だとした。同省では地方自治体が大量採用を割ければ、3万人は達成可能だとしたうえで、地方交付税などで国が交付支出している地方財政規模の伸びを抑制する狙いで、2020年度予算案に反映する考えである。改革案では事務作業の効率化策として、近隣自治体で事務を一括処理する取り組みも促している。
金融庁が金融審議会に示した「高齢社会における資産形成・管理」と題する報告書案で、働き盛りの現役期、定年退職前後、高齢期の3期に分けて、長い老後を暮らせる蓄えにあたる「資産寿命」の心構えを明記した。老後の生活費については、平均寿命の伸びと少子化や非正規雇用の増加で、政府の年金支給額の維持は難しくなるとともに、会社は退職金額を維持することが困難になるとしたうえで、国民に対し、公助頼みではなく、自助を呼び掛けている。
政府は50歳まで一度も結婚したことのない人の割合を表す「生涯未婚率」を「50歳時未婚率」に表現を変更し統一することとなった。50歳以降は結婚できないのかとの指摘を受けたことで正確性を欠くとして、表現を改めた。国立社会保障・人口問題研究所が5年に1回調査している生涯未婚率は、2015年時点で男性は23.37%、女性は14.06%になっている。1985年までは5%未満だったが、雇用の不安定化や結婚観の変化などにより、年々増加してきている。
超党派の議員立法で法案が提出されていた「食品ロス削減推進法」が5月24日の参院本会議が全会一致で可決、成立した。食べられるにも関わらず捨ててしまう食品ロスの削減を目指すもので、政府には削減推進の基本方針を定めることを義務付け、都道府県や市町村には削減推進計画を策定する努力義務が課せられる。また、企業は国や自治体の施策に協力し、消費者も食品の買い方などを自主的に工夫して削減に取り組むよう求めており、国民運動として展開していくことを目指している。
TOTOが1日4時間以上・週3日以上出勤している正社員や契約社員を対象に実施した調査によると、「トイレで気分を切り替えたいと思うことがあるか」と尋ねたところ、「よくある」(22%)、「まあある」(32%)を合わせると、54%に上ることが分かった。年代別にみると、20代、30代では7割を超えていた。トイレ個室で用足しや身づくろい以外での行為(複数回答)は、「携帯電話・スマホ・タブレットの使用」が最多の39%で、「一休みする・休憩する」(23%)が挙げられた。
損害保険協会のまとめによると、2018年度の自然災害(風水害)の保険金支払額は1兆5694億円となったことが分かった。前年度比8.4倍となり、支払額も調査開始の1970年度以降で過去最高となった。台風21号、台風24号による被害への保険金支払い額が影響しており、これらが全体の9割近くを占めた。風水害が多発することでの保険金支払額が膨らみ、損保各社の収支は悪化してきており、この10月から各社が火災保険料を引き上げる。
第一生命保険は「第32回サラリーマン川柳コンクール」ベスト10を発表した。1位には『五時過ぎた カモンベイビー USA(うさ)ばらし』が選ばれ、2位『いい数字 出るまで測る 血圧計』、3位『メルカリで 妻が売るのは 俺の物』が続いた。同社では「働き方改革をテーマとした川柳が多く見られた」としており、1位となった川柳には「仕事でたまったストレスを発散したいサラ―リーマンの気持ちを流行語に乗せてうまく表現している」と評している。
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