2019年04月23日号
財務省の2018年度貿易統計によると、貿易収支が1兆5854億円の赤字になったことが分かった。3年ぶり年度ベースで赤字に陥った背景には、原油高による輸入額の増加に加え、経済が減速する中国への輸出額が伸び悩んだことが挙げられている。2018年度の輸出額は前年度比1.9%増の80兆7088億円、輸入額は同7.1%増の82兆2943億円だった。対米の貿易収支だけで見ると、6兆5260億円の黒字となっており、日米貿易協議で米側の日本への要求が激化する可能性がある。
ジョブズリサーチが60~74歳を対象に定年退職後にどんな働き方を望むかを主眼にした「シニア層の就業実態・意識調査2018」によると、希望する勤務時間は「4時間」「5時間」がそれぞれ22%を占め、「6時間」(16%)、「3時間」(12%)が続いていることが分かった。始業時間は「9時」「10時」の双方を加えると全体の7割超だった。勤務日数は、「週3日」が最も多かった。また、希望年収では、「50~100万円未満」が30%で最も多く、「50万円未満」(25%)が続いた。
国立社会保障・人口問題研究所が2015年の国勢調査を基に、2040年までの状況を推計調査した結果、2040年の世帯数は2015年の5333万世帯から4.8%減の5076万世帯となることが明らかになった。このうち世帯主が65歳以上の高齢者世帯数は16.9%増の2242万世帯となり、全体の44.1%を占める。さらに、高齢者世帯のうち、1人暮らしは896万世帯となり、高齢者世帯数の40.0%を占めることになる。
水産庁はこれまで8~12月に制限していた大型サンマ漁船の操業期間を今年1月から漁ができるように規制を緩和したのを受け、全国さんま棒受漁業協同組合は5月半ばから日本のはるか沖合の航海に向け出漁することとなった。サンマの漁獲量は2000年以降、年間20~30万トンで安定していたが、2015年以降、環境の変化や外国船の台頭から減り続け、2015年には約8万トンにまで減少してきた。水産庁は漁獲の上限を決めて厳格に管理することで資源に影響を及ぼさないとしている。
日銀は「金融システムリポート」で、金融機関による不動産向け融資の対国内総生産(GDP)比率が約28年ぶりに「過熱」に転じたと分析した。2018年末時点で国内銀行の不動産向け貸出残高は約78兆円となり、バブル期を上回って過去最高だった。新規融資実行額は2016年半ばから減少傾向にあるものの、融資残高の増加率は前年比5%ほどの高水準を続けてきている。日銀は貸し出しに積極的な金融機関ほど自己資本比率が低く、「不動産市場を巡る脆弱性を注視していく必要がある」としている。
JR旅客6社のまとめによると、10連休を含む4月26日~5月6日までの新幹線や在来線特急に前年のゴールデンウィークに比べ、61%増の436万席の予約があったことが分かった。1997年以降のゴールデンウィークでは最大の伸びとなった。また、国内航空会社12社のまとめによると、国内線の予約は前年比22%増となり、日航と全日空の国内線の予約率は8割を超えた。さらに、高速道路4社の発表によると、期間中に10キロ以上の渋滞が発生する件数は前年の3割増になると予測している。
日本総合研究所が全国の企業を対象にした調査で、外国人労働者を雇用する企業の77.1%が「日本人とほぼ同一水準」としていることが分かった。最低賃金水準と答えた企業も11.8%あった。外国人労働者を過去も現在も採用していない企業は41.4%、現在採用している企業は41.0%で拮抗していた。外国人を採用していない企業の理由(複数回答)は、「日本人の雇用を優先」(26.0%)が最多で、「雇用管理が煩雑」「考えたこともない」が続いた。
関西大学の宮本名誉教授がまとめによると、10連休がもたらす経済効果は約2兆1395億円に上ることが明らかになった。推計では、旅行、小売業界の売上増加が見込まれる反面、非正規労働者の収入減という3つの要因に対象を絞って、まとめているが、宮本教授は「例年のゴールデンウィークよりも経済効果は大きい」と分析している。旅行者数の増加、小売店での改元記念セールなどで平日の1.3倍に見込むものの、非正規労働者の収入減で約386億円の消費押し下げ効果が見られるとしている。
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