社会・経済ニュースバックナンバー

2018年09月25日号

基準地価、バブル以来、27年ぶりに上昇
国土交通省は今年7月1日時点での都道府県地価(基準地価)が全用途の全国平均は前年比プラス0.1%となったと発表した。バブル期の1991年以来、上昇に転じたことになる。住宅地の全国平均はマイナス0.3%、商業地がプラス1.1%となっている。商業地が外国人観光客の増加や景気回復を追い風に三大都市圏や地方中核都市で上昇している。

在留外国人、過去最多の263万人に
法務省の発表によると、6月末時点での在留外国人数は263万7251人となり、過去最多を更新したことが分かった。在留外国人は就労や留学などの中長期在留者と特別永住者の合計で、過去最多を更新した背景について、同省では「留学生や留学後に日本で就職する外国人が増えている」と分析している。国籍・地域別にみると、中国が最多の74万1656人で、韓国(45万2701人)、ベトナム(29万1494人)が続いた。

医療費、2年ぶりに過去最高を更新
厚生労働省の発表によると、2017年度に病気やけがの治療で全国の医療機関に支払われた医療費の概算が42兆2千億円に達したことが分かった。前年度から9千億円増え、2年ぶりに過去最高を更新した。過去最高を更新した背景について、同省では「高齢化と医療の高度化で医療費が増加する傾向は当面変わらない」と分析している。1人当たりの医療費は前年度比8千円増の33万3千円となっており、75歳未満が22万1千円だったのに対し、75歳以上は94万2千円となっている。

携帯20ギガ、世界6都市で東京が最高額
総務省は世界6都市でのスマートフォンの料金プランを比較調査したところ、データ通信の容量の大きい月20ギガバイトの場合、東京の7022円が最も高いと発表した。東京に続いて高かったのはニューヨークの6975円で、逆に最も安かったのはパリの2460円で、東京の3分の1の料金だった。総務省は有識者で構成される電気通信事業政策部会での議論を通じ、情報通信政策の包括的な見直しに向けた議論を深め、値下げを促す政策作りを目指すとしている。

地銀の半数で2年以上連続「本業」赤字に
金融庁が全国100超の地銀の2017年度の貸し出し収益や金融サービスでの手数料収入合算した「本業」の収益を試算したところ、過半数の54行が赤字という結果になっていることが明らかになった。このうち52行が2年以上連続の赤字で、約20行は5年以上連続の赤字に陥っている状況にある。これまでの金融ビジネスモデルが成り立ちにくい状況にあり、金融庁では地銀の経営への関与を強めていく方針である。試算結果については、前年度実績をまとめた「金融リポート」と新事務年度の取組みを示す「金融行政方針」で公表するとしている。

企業の7割超が副業・兼業を認めず
厚生労働省所管の独立行政法人労働政策研究・研修機構が全国の従業員100人以上の企業と労働者を対象にした調査で、企業の75.8%が政府の推進する会社員の副業・兼業を認める「予定はない」と答えていることが分かった。副業・兼業を認めない企業の82.7%が「過重労働で本業に支障を来す」ことを理由に挙げ、抵抗感が強いことを浮き彫りにした。一方、労働者は副業・兼業を「新しく始めたい」(23.2%)、「機会・時間を増やしたい」(13.8%)とする前向きな人は半数以下にとどまり、「するつもりはない」(56.1%)だった。

飲酒による健康被害、約2.8億人に
世界保健機関(WHO)は報告書で世界の2016年にアルコール依存症など飲酒による健康被害の成人(15歳以上)は推計で2億8300万人に上ると発表した。健康被害がある人は世界の成人人口の5.1%にあたり、日本は3.4%となっている。1人当たりの年間アルコール消費量は世界平均が6.4リットルで、リトアニア(15.0リットル)が最多で、ドイツ(13.4リットル)、フランス(12.6リットル)が続き、日本は8.0リットルだった。

東証、10月から株式売買単位を100株に
10月1日から東京証券取引所に上場する全企業の株式が100株単位で売買できるように統一することになる。以前は1千株単位での売買が主流だったが、売買単位が下がることで手ごろな金額で投資を始められ、個人投資家の取引参加を容易にするものと期待が集まっている。東証のまとめによると、9月1日時点の全上場企業約3600社のうち、約96%の企業が100株単位で取引されており、1千株単位での取引企業も10月1日からは100株単位に移行する。

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